矯正装置をつけて歯を動かす際に、土台を歯ではなく
歯槽骨に求める時に使用します。他の歯に負担をかけず、
効率的に歯を動かすことができます。
以前のものと比べると小型化され、歯と歯の間に打ち込
むこともできるようになりました。
矯正装置が装着され、いよいよ歯を動かすこととなります。
その前に患者様に説明する項目がいくつかあります。主なものを以下に記載いたします。
・矯正装置を装着、調整した後で歯が痛むことがあります。
これは歯が移動する際に歯の周りの組織で変化が起こって生じますが、
通常は2,3日目をピークとして段々落ち着いていきて、1週間くらいすると気にならなくなります。
痛みの感じかたには個人差があり、何も感じない方もいれば、痛み止めの薬を必要とする人もいます。
また矯正治療中に少し歯がグラグラするようになりますが、
これは歯の周りの組織が変化を起こしているためであり、移動が終わると段々落ち着いてきます。
・装置の使用は指示された範囲でおこなってください。
特に歯列を広げる拡大装置の場合、拡大ネジをまわす回数は指示どおりにおこなってください。
指示に従わず、必要以上にまわした時は周囲組織にダメージをあたえる恐れがあります。
また回数が少ないと期待していた移動量が得られないこともあります。
装置の使用法がわからなくなったり、疑問に感じることがありましたら医院に連絡をして確認をとってください。
・装置がはずれたり、異常を感じたときはすぐに連絡をしてください。
矯正装置が食事やぶつけたときにはずれることがあります。
そのままにしておかないで、できるだけすみやかに担当の矯正歯科医院へ来院し
修理してもらうようにしてください。
はずれたままにしておきますと、口の中を傷つける原因になったり、治療期間が延びることになります。
・歯磨きについては指導を守り、特に装置周辺の清掃には気をつけてください。
当院では矯正治療を始める前にブラッシング指導をおこないます。
きちんと歯を磨くことができるのを確認したうえで矯正装置を装着します。
矯正装置を装着すると、普通の歯ブラシでは毛先が届きにくい部分ができます。
装置をつけた日に、装置についての説明や諸注意と合わせて、
細かい部分を磨く専用の歯ブラシや虫歯抑制のジェルの使用について説明いたします。
その後、毎回来院する度に、歯垢の染め出し、ブラッシング指導をおこない、
虫歯ができていないかどうか確認しております。
しかし当院への通院はせいぜい月に1回ですので日々の管理は患者様のやる気にかかっています。
せっかく歯並びが綺麗に治っても虫歯だらけになってしまったのでは大変です。
ここに記載いたしましたのは説明の一部です。医院によりましては指導内容等で異なる部分もあることをご了承ください。その他わからないことや疑問に思うことがございましたら当院までご連絡ください。
細部を磨く専用の歯ブラシ
使用方法を説明している写真です。
装置周囲の磨き方については模型と歯ブラシを
使用して確認しながら説明いたします。
矯正治療には以下の一般的なリスク・副作用があることをご理解ください。
すべてのリスクや副作用が生じるわけではありません。
1) 歯根吸収:歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。 また、歯ぐきがやせて下がることがあります。
2) 骨性癒着:ごくまれに歯が骨と癒着して歯が動かないことがあります。
3) 歯髄壊死:ごくまれに歯を動かすことで神経が障害をうけて壊死することがあります。
4) 顎関節症:治療中に顎の音が鳴る、顎が痛い、口が開けにくいといった顎関節症の症状がでることがあります。
5) 歯冠形態修正:歯の形態修正や咬み合わせの微調整を行う可能性があります。
6) 矯正装置を誤飲する可能性があります。
7) 歯の損傷:装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。 また、様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。